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春季リーグ戦では勝ち点5つを奪い、完全制覇を果たすも日本一奪還には及ばなかった。その雪辱を晴らすべく迎える秋季リーグ戦に向け、オープン戦を重ねること13試合。日本一へ再度挑むべく、戦国東都を戦う選手たちの熱い思いを12日間に渡りお届けする。
第8日目はオープン戦に全試合1番として出場し、今や押しも押されもせぬリードオフマンとなった松本渉外野手(営1=龍谷大平安)。昨季はルーキーイヤーの春にのみ授与される新人賞を受賞したこの男の次なる目標とは。(取材日・8月28日、聞き手=須之内海)
--まずはオープン戦を振り返っていかがですか
打撃の調子は良くも悪くもないですね。何か物足りなさはあるんですけど、掴めそうな感じです。今は結果として出てなくても、意味のあるオープン戦を過ごせている印象です。
--そのような中で現在の仕上がりは何%くらいですか
75%くらいですかね。オープン戦中盤までは3割乗ってたんですけど、ここ最近は下降してます。でも、ある程度プラン通りですかね。
--プランを伺ってもいいですか
関西遠征くらいまでは仕上げすぎず、球に慣れることを意識して帰ってきたら本番仕様にと思っていました。そういう意味で自分の思った調整ができています。
--入寮から半年で木製バットにへの対応はいかがですか
最初の方は結果的にヒットにはなってたんですけど、自分の理想の形には程遠かったです。全日本選手権の前に少しバットを変えたんです。オリックスの福田周平選手のモデルを振ったらしっくり来て。重さとか太さとかが変わりました。
--理想的な当たりというのは
ライト方向なら内野の頭をライナーで越えるような打球ですかね。鋭い当たりで抜けるのが理想です。逆にレフト方向だと三遊間をゴロで破るようなヒットが出てると自分の調子が良いんだなって思います。
--チーム全体の調子はいかがですか
良いと思います。春に苦しんだ選手にもヒットが出ててつながりがある打線かと。逆に春打ててた人でも苦しんでいるところはあると思います。残りの期間で調整できれば問題なくリーグ戦に入れると思います。
--秋季リーグ戦のチームとしての戦い方は
コンパクトに振っていこうという話を監督さんがしています。追い込まれてからも簡単に三振しないよう、粘っていくというのが一つのテーマでそういう練習もしています。
--練習の成果は出ていますか
そうですね。やっぱり、やってないことは出来ないので。少しでもやっていれば気持ちに余裕がある状態で打席に入れるので、その余裕がいい方向に向くとおもいますね。
--オープン戦では両翼が毎試合と言っていいほど変わっていますが、選手による差はありますか
プレー自体にはないです。3年生か4年生かの差だけですね。誰が守っていてもセンターとしての役割をしっかりこなせるように準備をしています。
--その中でセンターは松本選手で全試合スタメンが固定されていますが、今後ライバルになりそうな同期は
左向(総1=智弁学園)ですかね。それでも負けないという強い気持ちでやっています。脚で近いなら打撃面で勝負しますし、プレーだけでなく高校時代から考える野球という面では相当やってきたので。そういうところで差をつけられると思います。
--考える野球というと
杉本監督が言う「PLAY BASEBALL」です。こないだオープン戦で自分たちの隙をついた走塁をされて失点したんですけど、そういう走塁は考えているからこそなんです。自分もどんどんそういうプレーを増やしたいです。
--ライバルとしてではなく、出てきたら面白い1年生はいますか
羽田野(法1=汎愛)ですかね。故障明けでまだ打者相手に投げてるわけではないんですけど、バズーカみたいな球を投げれるので。出てきたら面白いと思います。
--今季は9時から第1試合が始まりますが
練習をしてからバスに乗るのでだいぶ早く起きますね(笑)。自分とかは用具の準備とかがあるので、だいぶ早い気がします(笑)。
--最後に新しい形式で運営されるリーグ戦への意気込みをお願いします
チームとしてはもちろん優勝して連覇を狙います。個人的な目標としては最初は首位打者を狙って頑張りたいです。ただ、1番で出ると打席数が増えて率は上がりにくいと思うので安打数も春と同じくこだわりたいです。134安打を狙うとなると今季も15本は必要なので、一本一本積み重ねたいと思います。
◇連続インタビュー一覧◇
第1日:「タイブレークは野球の全てが詰まってる」杉本泰彦監督
第7日:「本当の意味でのユーティリティとして勝負する」諏訪賢吉内野手
9月5日:小川翔平内野手
9月6日:芦名望内野手
9月7日:小峰聡志外野手
9月8日:佐藤都志也捕手