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『あと一勝が遠かった。』勝ちきることの難しさを痛感し、2部降格と悔しい結果で秋シーズンを終え、迎えた新体制で挑む2024シーズン。
冬の鍛錬、春季キャンプを経て、3月からはいよいよオープン戦が始まる。選手方々の昨シーズンの振り返りとこれからの思いをお届けする。
第1日目は、秋のリーグ戦で全カードに先発登板した岩崎峻典(総3=履正社)投手。1部の舞台を経験して得た手応えと課題について、卒業した4年生への思いを聞いた。(取材日・2月26日、聞き手=青柳そよか)
ーーまず、昨シーズン1年間を振り返って岩崎投手にとってどんなシーズンになりましたか
全体的に言ったら悔しい1年になりました。(具体的には)春に1部に上がれてそこは良かったんですけど、秋に1シーズンで2部に落ちてしまったので、結果的に見ると悔しい1年になったのかなと思います。
ーー特に秋のリーグ戦は1部の舞台で試合を経験してみて、2部との違いなどはいかがでしたか
球場も神宮でやれてよかったのと、対戦する相手のレベルが高かったので、ドラフトに1位でいく人もいっぱいいてそういう人たちと投げ合えたのは、負けたりはしたんですけど、僕の中では楽しさが勝ってたかなと思います。
ーー他大学にプロ注目の投手が多くいた中で、特に印象に残った投手や参考にしたいと思った投手はいましたか
青学の下村選手はピッチングとかをよく教えてもらっているので、参考というかよく勉強になっています。
ーー秋は細野投手と一緒に先発の柱を担われて、全カードで先発登板されましたが、そのことに関してはどのように感じられましたか
細野さんと二人で切磋琢磨して1シーズン戦えたのは良かったんですけど、僕らのせいで2部に落ちたという考え方もできるので、そこは結果には結びつけられなかったので、よくはなかったですね。
ーー先発投手はその試合をつくる重要な役割だと思いますが、どんな先発投手になりたいか理想の投手像はありますか
毎回毎回僕が心がけているのは、僕が抑えても野手が打たなければ勝てないので、チーム全体で勝てるようにテンポのいいピッチングとか野手への声かけとかを心がけています。
ーー亜大との2回戦では完封勝利もあって、その時は志願されて続投したとお聞きしましたが、ご自身の中で完投や1試合を投げ切ることへの思いはありますか
まあ完投、完封に対しての意識はないですけど、自分の力でこの試合に勝ったって言われるのが好きなので。けど、試合になったら結構試合に入り込んでしまうタイプなので、無我夢中に投げたいって気持ちが出た試合でした。
ーー秋の入替戦初戦では、細野投手の先発も予想された中で先発を任されていましたが、試合前はどんな気持ちでしたか
1部のリーグ戦の日程が終わったその日に(リーグ戦)最下位が確定したその日に、井上監督から「1試合目に先発するぞ」って僕だけに言われたんですけど、僕がやるしかないなって感じで行きました。
ーーその初戦では9回途中までノーヒットノーランのピッチングでしたが、試合後はどんな思いでしたか
入替戦は1戦目より2戦目のほうが大事だったりするので、僕がノーヒットノーランしたところで1部残留が確定したわけではないので、2試合目に負けてもいいように試合後は3試合目の準備をしていました。
ーー入替戦の4戦目では6回途中4失点での降板となりましたが、降板した時はどんなことを考えていましたか
2戦目、3戦目ときて、東洋が劣勢というか流れが悪い状況だったので、僕が流れを変えようと思って登板したんですけど、その流れのまま僕がずるずる4点取られて、降板してから野手も点を取ってくれて同点に追いついてくれたんですけど、僕の4失点の中の1点でも削れていたら勝てていた試合だったなという心残りがありますね。
ーー2部降格が決まった瞬間、涙を流している姿も見えたんですけど、その時はどういう思いでいましたか
泣いてません!(笑)試合後は、来年自分たちが2部でやらないといけない悔しさで、まあ泣いているふうに見えたと思います。
ーー昨シーズン一番印象に残ってる試合は
入替戦の4戦目だと思います。
ーー悔しい試合のほうが、完封した試合より覚えていますか
それはもちろんそうで、僕が4点取られて代わって、残りの3、4イニングで仲間たちが追いついてくれたのが感動的で、印象に残っています。
ーーご自身の中で、昨シーズン得た手応えだったり自信のついた部分を挙げるとしたらどこですか
1シーズン通して先発として投げられたのは自信を持っていいところだと思いますし、あとは監督も入替戦の1戦目に僕を使ってくれるっていう信頼度の面では成長できたと思います。
ーー反対に、課題に感じた部分を挙げるとしたらどこですか
まあ入替戦で、1戦目は体の調子も心の調子も万全でいけていいピッチングができたんですけど、4戦目にきたら体も心も万全ではなかったので、1カードで2勝できるような体力づくりが課題だと思います。
ーーここまでの冬の練習で特に強化して取り組んでいることはありますか
それこそその部分で、1カードで2勝できるような体づくりと体力づくりを心がけてやっていましたね。
ーーシーズン中だったり、入替戦の後に細野投手からアドバイスとか声かけはもらったりしましたか
もちろん、日頃アドバイスはもらってるんですけど、僕がアドバイスしてあげていました(笑)
ーーどんなことを話されていましたか
野球の練習とかは結構真面目に、その時は真面目に話してくれてたりするんですけど、普段の話だと雑談のほうが多かったかもしれないです。
ーーこの春卒業された先輩方へのメッセージを一言お願いします
僕は比較的先輩と仲良くさせてもらっていたので、野球も頑張ってほしいですけど、僕が上の舞台でプロに行くか社会人に行くかわからないですけど、また一緒に対戦できたら面白いと思うので楽しみです!
ーーご自身が考える今年のチームの強みは
強みは去年と変わらずピッチャー中心で、守って勝つっていう野球が強みですね。
ーー新チームで副キャプテンになられたり、投手陣の中でも引っ張っていく存在だと思いますが、練習から下級生への声かけなど意識していることはありますか
まあ最終学年で副キャプテンという立場になったので、今まで試合に出ていない経験の浅い子たちのサポートとか声かけは心がけるようにしています。
ーーピッチャーの中で注目の選手、今年のリーグ戦で活躍を期待する選手を挙げるとしたら誰ですか
じゃあ目の前にいる島田くんで。(どんなところが魅力ですか)魅力ですか?まあ大きい体と大きい態度ですかね。(ピッチングの特徴は)ないですね、課題まみれです(笑)(でも今年のリーグ戦では注目を?)はい、見といてあげてください。
ーーこのあと3月から始まるオープン戦に向けて、投げたいイメージなどはありますか
オープン戦の結果も大事だと思うんですけど、リーグ戦の1戦目に100%の準備をできるようなオープン戦にしたいなと思っていますね。
ーー今年1年の目標をチームとして、個人として教えてください
個人の目標はあまり考えずに、僕が調子悪くてもチームで1部に上がれたらって今は考えています。
◻︎プロフィール
岩崎峻典(いわさきしゅんすけ)
生年月日/2003・3・11
身長・体重/178㌢・80㌔
好きな食べ物/最近ハマっているのはカツカレー
試合前に必ずすること/外食して栄養補給する
PHOTO=青柳そよか、一ノ瀬志織
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