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全チームから勝ち点を獲得し、完全優勝を遂げチームスローガンの「奪還」を達成。戦国と称される東都大学野球リーグの令和初の覇者となった選手たちは何を感じていたのか。スポーツ東洋が9日間連続インタビューでお届けする。
第2日目は初のベストナインを見事、満票で獲得した山田知輝外野手(総4=桐生第一)。ここまで打撃で期待されるも放った本塁打は0本と悩んでいた大器がついに覚醒した大学ラストシーズン。期待を背負い迎えた"ミスター東洋"が自らの今季を振り返る。(取材日・5月28日、聞き手=須之内海)
--まず、今季に点数をつけると何点でしょうか
70点くらいですかね。ホームランと打点は稼げたのでそこで70点。30点の減点部分は打率が低いこととタイムリーが出てないことです。
--5本の本塁打の要因はなんだったのでしょうか
待ち方を今までと変えたことですかね。これまでは球種で絞ってたんですけど、杉本監督に言われてコースでも絞るようになりました。それが自分に合ってます。
--全ての本塁打の中で1位を選ぶならどの一発ですか
中大戦のホームランですかね。思いっきり振ったところにボールが来たって感じだったんですけど、快心の一撃でした。
--今年は大きく成績面で躍進しました。冬の過ごし方を振り返ってください
チームとしてアーリートレーニングとレイトトレーニングをやり始めて、圧倒的に振り込みの量が変わりました。去年も振り込んではいたけど、今年の方が量が多いですね。
--春季を戦い抜いて、改めてチームの特徴を教えてください
主将を中心にまとまっている。ですかね。スローガンにもチーム力っていう言葉が入っているんですけど、その通りのシーズンになったと思います。佐藤都(法4=聖光学院)が練習からみんなの手本になって引っ張るタイプなので、こういう風になれたんだと思います。
--そのようなチームの雰囲気の中、今季の優勝の要因はなんでしょう
1番は村上(総3=智弁学園)があれだけ投げてくれたことです。去年と違ってホームランで失点がなくなったのが大きいと思います。
--では、チームとしてカギとなった試合やカードは
やっぱり中大戦じゃないですかね。2連勝で勝てたのが良かった。シーズン前から最初が肝心という話はしていたので、そういうカードを取れたのは大きかったと思いますね。まぁ、毎カード毎試合重要って話をして臨むんですけど。その中でも重要だよって話をしていたカードで勝てたのが大きいです。
--優勝の立役者、山田選手の選ぶ投打のMVPを教えてください
投手は言わずもがなで、村上。打者は…1人ですか?違くていいなら松本(営1=龍谷大平安)と山崎基(営3=愛工大名電)ですかね。松本は1年生であれだけの活躍してたら今後が楽しみ。山崎基は勝負強いバッティングが良かったですよね。
--寮で同室の松本選手の魅力とここから伸びたら面白いと思うところを教えてください
魅力は追い込まれてからのカットで、伸びたら面白いのはパワーですかね。中距離打者くらいになって長打が増えたらすごいと思います。ただ、パワーをつけて今の長所が消えるなら、今いいところを伸ばしていって欲しいです。
--以前、お話を伺った際にも「8」を背負っていました。今季は同じ番号で2年目のシーズンでしたが
そうですね。3年生の時には正直プレッシャーを感じてるところはあって、中川さん(H30年度法卒=オリックス)からもメンバーを外れた時に「東洋の8番がメンバー外なんてありえないから、戻ってこいよ」って言われてました。期待していただいてて、今年はある程度の活躍ができたので良かったです。
--今季の活躍を「ある程度」となると、学生野球最後のシーズンとなる来季で納得できる成績はどのくらいでしょうか
3割・5HR・10打点ですかね。それくらいだったら自分的に満足ができると思います。打率が1つのカギです。
◇山田知輝(やまだ・ともき)
学部・学年・出身校/総合情報学部・4年・桐生第一
身長・体重/184㌢・90㌔
生年月日/1997・9・16
好きな食べ物/寿司(全部好き)、痛風鍋
嫌いな食べ物/梅干し(上茶谷さんの食べっぷりは信じられない)
趣味/料理
得意な料理ジャンル/イタリアン(宮川さんと上茶谷さんから好評だった)
特技/サッカー(部内で一番うまい自信がある。甲斐野さんに小技を教えたのも自分です)
オフに行きたいところ/温泉街をのんびり歩きたい
◆今後の掲載予定◆
第1日目:佐藤都志也~「全部責任を取るぐらいの気持ちで」。チームのために主将が背負うもの~
6月24日:村上頌樹投手
6月25日:松本渉外野手
6月26日:山崎基輝捕手
6月27日:諏訪賢吉外野手
6月28日:小川翔平内野手
6月29日:河北将太投手
6月30日:杉本泰彦監督