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度重なる苦境に立ち向かい、いざ逆襲のときを迎えた戦士たち。新型コロナウイルスの影響で春季リーグ戦の中止や練習もままならないなか、なにを考えどう秋季リーグ戦に臨むのか。日本一を目指す彼らの想いを9日間にわたってお届けする。
※感染症拡大予防のため、オンラインでの取材をもとに作成しています。
第7日目は圧倒的な守備力で観客を魅了してきた小川翔平内野手(法4=霞ヶ浦)。 ラストシーズンとなる今季、さらなる飛躍に向けた取り組みとは。(取材日・9月3日、聞き手=谷口遥菜)
--春季リーグ戦が中止になって率直な心境は
正直できないだろうなって思ってた。練習試合も全部なくなって、実際リーグ戦やるとしても東洋は参加できないなって。仕方ないなって思ってたね。
--かなり早くから自粛という形を取っていましたよね
前日に全部中止っていうことを伝えられて、実際に3月のオープン戦初戦から中止だった。寮も閉鎖になっちゃったから地元に帰って、自主トレっていう期間になったね。
--自粛期間はどのような練習をしていましたか
地元が海に近いから海でトレーニングしたり。今までとは違う環境でやることで気晴らしにもなった。とにかく人混みには行かないようにっていう感じ。
--意識して強化した部分というのは
トレーナーさんに言われたことをひたすらやってた。体幹トレーニングやスイング、壁当てとか。基本的なことの振り返りを重点的に。
--誰かと一緒にやることもあったんですか
家の近くの子と一緒にやることもあった。高校の友達は電車乗らないと行けなかったから近所の人とだけ。まあでも基本的には1人でやってたかな。もうとにかく早く野球がしたいって思いながら過ごしてた。
--寮に戻ってきてからの練習というのは
最初2週間は自主練習だったね。ノックだったりバッティングとか基本的なことをひたすらやるっていう感じ。
--寮に戻ったときの気持ちはいかがでしたか
やっぱり嬉しかったよ(笑)。みんなと全然会えてなかったからね、会えたときは本当に嬉しかった。
--いよいよ秋季リーグが始まりますね
そうだね、やっと始まる。チームとしては今回入れ替え戦ないけど、最後まで優勝を目指してやっていくっていうことを念頭において。それと個人としては、自分のやれることはしっかりやって準備していきたいなって思ってます。
--今年から内野守備リーダーの役割を担っていますが、意識してきたことはありますか
自分が経験してきたこととかを後輩たちにきちんと伝えてこれたと思う。練習中に打球の捕り方とか聞いてくる子たちは多かったかな。同じポジションだと岡田(営3=三重)とかがよく聞いてきてくれたから、いろいろ教えたり一緒に練習したりした。
--秋季リーグのキーマンを挙げるとしたら
やっぱり、村上(総4=智弁学園)!ほぼピッチャーで試合が決まるし、それだけ重要な役割を担ってるから。去年良いピッチングしてた2年生投手陣、特に河北(営2=浦和学院)と松澤(営2=帝京)にも期待してる。
野手は山崎(営4=愛工大名電)じゃないかな。主将としての活躍を期待したい。あとは諏訪(総4=浦和学院)もそうだし、もちろん自分も(笑)。4年生が打つべきところで打っていければ。去年も最上級生だった津田さん(R1年度営卒=Honda)だったり佐藤さん(R1年度法卒=千葉ロッテ)が打っていたし。4年生がキーマンになると思います。
--秋季リーグの目標を教えてください
チームとしては優勝。そして個人としては試合に出てチームに貢献する。打ち損じがないような打撃を1つの課題として意識しているから、そこもしっかりと。あとはとにかくバットを振っていくっていうことかな。
--ラストシーズンということで、4年間振り返ってどんな4年でしたか
良い経験も悪い経験もたくさんしてきて、両方多く味わってきたなって思うかな。1年春は活躍して、その年の秋と2年春って3連覇して。そこまでは良かったと思うけど、そこからなかなか結果が出なかったと思うからそこの波が良い経験であり悪い経験かなって。
--記憶に残ってる試合は
東洋大の野球部に入って初めて出た試合かな。たしか3年前の中大戦で津田さんの代打で確か三振だったんだけど。その時の相手ピッチャーが鍬原さん(現・読売ジャイアンツ)で、球速もはやいしそこでレベルの差を感じた。打てないと思って割り切って打席に入ろうって思ったのを覚えてる。
--最後にラストシーズンにかける想いを教えてください
悔いが残ってしまうこともあると思うけど、とにかくここでやれることはしっかりやって締めくくりたいです。
~連続インタビュー一覧~
第1日目:水谷祥平外野手「野球を楽しめている」〜先輩の背中を追うルーキー〜
第2日目:廣岡隆成捕手~ピッチャーを助けてチームを勝利に導くキャッチャーに~
第3日目:松本渉外野手「目標は首位打者」〜2年目のさらなる飛躍へ〜
第4日目:木村翔大内野手 「完全優勝を目指す」~チームを勢いづける選手に~
第5日目:小林直輝内野手「悔いの残らないように」~ラストイヤーでさらなる飛躍を~
第6日目:諏訪賢吉内野手「想いをひとつに」〜前向きな姿勢で挑むシーズン〜
9月21日 村上頌樹投手
9月22日 山崎基輝捕手