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2021.12.17
硬式野球

[硬式野球] 〜実力を知った秋、1部目指して正念場の冬へ〜 13日間連続インタビュー第10日目・羽田野温生投手

活動停止という異例の夏を乗り越え、1部昇格という目標を失いながらも臨んだ秋季リーグ戦。万全の態勢ではない中、全勝を目標に掲げた東洋ナインだったが2部3位と悔しさを味わうこととなった。彼らは地固めといえる今季をどう捉え、1部昇格を目指す来季に向けて何を得たのだろうか。13日間にわたって彼らの思いをお伝えする。  


(写真提供:東都ベースボールWeb)


第10日目は抑えとして投手陣で唯一、全試合に登板した羽田野温生(法3=汎愛)投手。最終回のマウンドを踏み続けることで経験値を上げてきた抑え投手が、今季を評価し、勝負の年に向けての課題を口にした。(取材日・11月27日、聞き手=青木智哉)


――秋季リーグ戦はいかがでしたか

入替戦が無いながらも優勝を目指してきた中で、3位という結果は、やっぱり悔しいですし、その分、来年は絶対に1位をとって、1部に上がるという気持ちになれた感じですね。


――抑えという形で、全試合に登板していました

今シーズンは抑えという形で九回に登板させていただいて、やはり九回を任せられるということは、それなりに監督さんからも信頼というか、そういうものもあると思うので。そういったところで言えば、今までよりかは、自分的にも成長できかなと思います。


――全試合に登板するということは事前に話がありましたか

監督さんにはリーグ戦が始まる前から「お前、最終回いくぞ」と言われてましたね。


――どのような準備や調整を心がけていましたか

リーグ戦で投げると言われていたので、やはり練習から、投げるということを想定したピッチングや実践形式の練習をできたかなと思っています。


――「任されたところは抑える」とは別に意識していたことはありますか

基本的には、任された部分は抑えるという気持ちでいったんですけど、今シーズンは結果がなかなか出ない試合もあって、そういった試合の次も投げると言われていたので、どんな状態であれ、入替戦がない分、投げることは絶対と言われていたので、いかに気持ちを切り替えてやっていくかということを意識して、やっていましたね。


――球速についてはどのような評価をされますか

球速の面で言うと、150㌔は今シーズン全試合で一応は出たので、そこに至っては、自分の目標であった155㌔も一応いったので、クリアとは思います。ただ、もっと自分の中ではいけるなという感じもしたので、まだまだ上を目指してやっていきたいと思います。


――球速155㌔の達成は率直にいかがでしたか

一応、156㌔は出たので素直に嬉しかったですけど、結局、155㌔以上は一球しか出ていないので。そこはもっと練習して155㌔以上をたくさん出せるように、やっていきたいと思います。


――全試合で150㌔台を記録できたポイントはどのように考えていますか

自分が投げたのは1イニングだったので。その1イニングだけと分かっていたので、全力投球できたというところが、やはり150㌔につながったのかなと思います。


――気持ちの面では、春と比べて変化はありましたか

そうですね。150㌔という数字が常に出せるようになった部分に関しては、感覚がよくなっていったという感じですね。


――今シーズンを通しての収穫は何でしょう

今シーズン全試合に出させてもらって、その分、場数を踏めたというのは、自分の経験値として、やはりプラスになったと思います。


――一方で、課題点はどこにあるでしょう

やはり、一番は制球面ですかね。自分が九回を任された中で、制球面で苦しみました。負けにはつながらなかったですけど、ピンチを招いてしまったというところが、一番の反省点であって、これからに向けて、制球面はしっかり克服していきたいと思いました。


――四死球でランナーを背負う場面もありましたが、振り返ってみていかがですか

1点差とかの試合で緊張したということもあったんですけど、やはりそれも自分の弱さだと思っているので。そのメンタル面というか、気持ちの面でも。やはり自分の課題が見つかったシーズンでもあったと思います。


――立正大1回戦での4四死球について、どのように振り返りますか

あの試合はやはり過去の野球人生の中でも、最悪な形になってしまったと思っていて。四球で始まって、最後にパスボールをして、自滅で一点与えるという最悪なパターンだったので。あんなピッチングはもう絶対にしないと誓いたいくらい、これからしっかり取り組んでいきたいです。


――シーズンを通しての失点はその1点だけでした

失点しないということは、抑えとして当たり前のことだと思っているので、それとは別に内容面を見たら、やはり全然ですね。結果的に凡打で抑えられたというだけで、抑えるまでの過程がしっかりとしていないので、全然、評価できないです。


――被安打の数が少ない点について、どのように評価しますか

ヒットが少なかったということはそうなんですけど、その面に関しては、バッターのコースをついて、しっかりと打ち取るということはできていたんですけど、やはり自分的にはもっと三振も取りたいと思っていたので。もっと三振を取れるようなピッチャーになっていければと思います。


――変化球の精度はいかがでしたか

変化球は、自分の思ったところに投げられる試合もあれば、駄目だった試合もあったので、そのまとまりがない部分がまだ課題に残っているところなので、この冬に潰したい課題の一つでもあります。


――投手陣の関係や雰囲気はいかがでしたか

ピッチャー陣の雰囲気という面に関しては、やはり入替戦がないからかもしれませんけど、ブルペンでもみんな雰囲気よく、バッターの情報交換などの会話も結構あったので、雰囲気的にはよかったかなと思っています。


――3年生として下級生に声をかけたシーンはありましたか

1、2年生もいいピッチャーばかりなので、そこまでアドバイスすることもないですけど、登板する前には「頑張れよ」ってみんなで声をかけて送り出したりはしてましたね。



――初めて2部を経験してみていかがでしたか

1部のときとは違って、他のチームに関しても、東洋に関しても、少し暗いというか、活気がないかなという感じですね。1部でプレーした身からすると、もっと活気のある野球をしたいですね。


――2部のチームに対してどのような印象を持ちましたか

相手チームとしては、打線に関しては、そこまで威圧感を感じなかったというか、やはり1部のバッターの方が威圧感とかあったかなという感じがしました。


――球場も神宮とは違いますか

そうですね。最終戦の2戦は神宮でやらせてもらって、地方球場よりかは、雰囲気もみんなよく、やはり神宮はいいなという感じですね。


――1部昇格という目標がない中、どのような気持ちで挑みましたか

やはりチームとしては、秋に入替戦がなくても優勝するということが、来年につながると言われていたので、一戦一戦、大切にやっていったと思います。しかし結果的には3位ということだったので、チームとしてはあまりよくない結果になってしまったという感じです。


――4年生についての思い出やメッセージはありますか

4年生に対しては、下級生中心のチームで、最後のシーズンで勝たせてあげられなかった、優勝しきれなかったということは、非常に申し訳ないと思っているんですけど、その分は、来年、自分たちがやり返すというつもりでやっていくので、安心して見ていてくださいということを伝えたいです。


――新チームの印象や雰囲気はいかがですか

主戦級で戦っていた選手も多く残っているので、今、オープン戦も2試合やった中で、力はあるなと感じていますね。


――個人的に目指すところはどこでしょう

個人的には、来年、春、秋としっかり結果を残した上で、進路の話になるんですけど、やはりプロの方を目指して、自分はやっていきたいと思います。


――これから冬の期間、どのような取り組みをしていきたいですか

まずは自分の課題の克服、それに加えて、長所を伸ばすということにも力を入れてやっていきたいと思います。


――春に向けた意気込みをお願いします

必ず連勝して優勝するくらいの気持ちで。今、チームの中でも、監督さんやコーチ陣の方がおっしゃっているんですけど、入替戦を含めて12連勝で春のシーズンを終えるという、この目標はしっかり達成していきたいと思います。


 

◇プロフィール◇

羽田野温生(はたの・はるき)

生年月日/2000・4・24

身長・体重/188㌢・90㌔

血液型/A型

今シーズンの点数/50点くらい

今季リーグ戦で印象的なシーン/後藤聖(法2=京都学園)の初ホームラン

自分自身のMVPの瞬間/最終戦の最終回を3人で抑えられたこと

チーム内のMVP/4年生



※感染症拡大予防のため、オンラインでの取材をもとに作成しています。


◇連続インタビュー一覧◇

第1日目:杉本泰彦監督

第2日目:一條力真投手

第3日目:加藤響内野手

第4日目:石上泰輝内野手

第5日目:細野晴希投手

第6日目:後藤聖基捕手

第7日目:渡邊友哉投手

第8日目:松本渉外野手

第9日目:矢吹栄希外野手

12月18日:小口仁太郎内野手

12月19日:木村翔大内野手

12月20日:佐々木俊輔外野手