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2019.11.20
硬式野球

[硬式野球]~課題を見つけた実りの秋。再挑戦へ~15日間連続インタビュー第5日目・松本渉外野手

 「なんとしても連覇を」。そう意気込み臨んだ東都大学野球秋季1部リーグ戦。昨年度の豪華メンバーをもってしても成し遂げることのできなかった偉業に挑むも叶わず。昇格後ワーストの5位と悔しい結果に終わったシーズンを振り返り、選手たちは何を語るのか。15日間連続スポーツ東洋独占インタビューでお届けする。

第5日目は1年生ながら春からセンターのレギュラーを獲得すると「自分のスタイル」を貫き1年間主力として戦い抜いた松本渉外野手(営1=龍谷大平安)。充実したルーキーイヤーを熟考しながら丁寧に振り返った。(取材日・11月2日、聞き手=小林夏実)


ーーリーグ戦を振り返っていかがでしたか

自分の中では全く、守備も含めて全然盗塁もできなかったし、8盗塁くらいしたいなと思っていたんですけどそもそも自分が全然塁に出ていないっていうのもありますし、バッティングの面でも自分の思ったような結果が出なかったので正直全くという結果でした。


ーー調子のバロメーターは

自分の中で三遊間にヒットが打てるっていうのが一つのバロメーターであるので、その三遊間へのヒットが少なかったのが悪かったかなと。


ーー修正するためにやったこと

4カード目くらいまでマシンを打ち込むようにしたけど全く効果がなかったので試合後、マシンより素振りを多くするようにしました。


ーー杉本監督からアドバイスをもらったとお聞きしました

3カード目の駒大戦の時くらいからアドバイスをいただくようになって国学戦から自分の感覚が戻ってきたかなという感じ。自分の感覚は国学戦からよかった。「重心を高く」というアドバイスは空き週で練習試合があったんですけどそのときに「疲れとかもあると思うからそういうふうにやってみれば」というアドバイスをいただいて、国学戦に入る前に疲れとかもなかったらまた低くして元のバッティングにしてもいいぞというふうに。疲労が溜まってくると体重移動とかができなくなっていたというのもあるのでそこをちょっとでも良くするためにやってました。


ーー効果は

気分転換ではないですけど違った角度からこういうのもあるんだというふうに思いました。


ーーウエイトトレーニングはしますか

シーズン中は全くしてなくてこの冬からはパワーも全然足りないと思ったので、少しずつ入れていきたい。下半身は太腿、上も全体的に鍛えたい。一番は力負けをしないようにパワーをつけたいです。


ーー成長した部分は

春のリーグ戦より、緊張とかもしなくなっていて、こういう時はこうした方がいいとか、そういう引き出しは増えたかなと感じます。あと春はただ来たボールを打ってるって感じで、秋の最後2カードくらいは、しっかり来たボールに対して自分のスイングで打てるようになったかなと思います。


ーーこの冬に取り組みたいこと

トレーニングと併用に体重を増やすことと、バッティングフォームの改良をしていきたいです。ヘッドがトップの時に入り過ぎてしまっていてその分ロスが生まれるので、ヘッドが入らないようにしていきたい。


ーー改良のためのメニュー

基本は自分で考えるんですけど、清水さんとかに相談して、こういう練習方法があるよと言ってくれるので、そういうのを参考にしながらやってます。


ーー逆方向の練習

壁をしっかり作って、一番最初にツイストをして、意識をしっかり植えつけてから、普通のバッティングフォームでまた逆方向に打つ練習をしています。逆方向の意識は高校では大学ほどはこだわってなかったけど大学に来てからより逆方向の意識が高くなったかなと思います。


ーー理想のゲーム展開とは

序盤中盤終盤があるけど、理想は初回に先制点をとって中盤に追加点を取って終盤にダメ押しをするっていう形ですね。初回に点をとって、あとから全然点を取れないという試合の流れが多かったと思うんですけど、相手に隙を与えないためにも、こっちが常に点を取っていれば相手にもダメージがいくと思うので、序盤中盤終盤と点を取れるのが理想のゲーム展開かなと思います。


ーーこの選手が今後活躍しそうだなと思う同級生はいますか

羽田野(法1=汎愛)はいいボールを投げるというふうに聞いていて、試合で自分が見るのは初めてで、初登板でいきなり145㌔くらい出してたんでこれからもっともっと体力がついてこのひと冬越えたらもっと速くなるんじゃないかなと。


ーー外野は誰に頑張ってほしいですか

今のところレフトは、矢吹(総1=聖光学院)が入るかなと。監督さんも主力で使うみたいなことチラッと言ってたんですけど、矢吹がレフトに入ってくるのかなと思っています。同じ外野で一年でもあるので頑張ってもらいたいというか、一緒にやりたいという気持ちがあります。


ーー1年生投手陣との対戦はありますか

河北(営1=浦和学院)松澤(営1=帝京)、平岩(総1=長崎日大)はあるんですけどあんまり1、2打席くらいしか対戦したことはないです。


ーーそれぞれの投手との戦績はどうですか

一番悪いのは河北。打たせるフォークと追い込んでからのフォークがあると思うんで初球からフォークとかでカウントを取られると苦しくなる。松澤はまだ一打席しか立ってなくて平岩にも抑えられているんであんまり自分が打っているイメージはないですね。


ーー最終戦はベンチから見守る形となりました

五十幡選手(中大)とか見てて送りバントで内野安打だったときに最初から足が速いとわかっていたので、もっとケアしたらいいのになとか普段以上に見えました。でも、ベンチはあまりつまらないというか試合に出たいなぁと思いました。


ーー大活躍のルーキーイヤーでしたが、1年通しての点数をつけるとしたら何点ですか

全体的一年間通してみたら50点くらい、春は少し結果が悪くても初めてっていう、言い訳じゃないですけど、秋は経験がある中で分析とかはされると思うんですけどそれでももう少し結果が出せたかなと思います。


ーーレベルの高い東都の投手で今年対戦してみていかがでしたか

やっぱり糸川さん(立正大)はチェンジアップが腕をしっかり振って来るのでストレートと軌道的には同じ感じで、他の人のチェンジアップよりよく落ちるところがやっかいかなと。


ーー高校でもレベルは高かったと思いますが、大学と高校との差は

そうですね全国からレベルの高い人たちが集まっているのでそう簡単には結果は残せないなというふうに感じました。


ーー新チームになって間もないですが、新しい主将副将はいかがですか

予想通りというか、山崎(営3=愛工大名電)さん、諏訪(総3=浦和学院)さん、山本(法3=作新学院)さんがキャプテン副キャプテンというのは別にしてどこかで入ってくるだろうなっていうのは思っていました。


ーー4年生で声をかけてもらって印象的だったのは

佐藤都(法4=聖光学院)さんなんですけど100安打達成できなかったということで自分に「お前は100安打達成してくれ」というふうに言われました。


ーー谷川主務(法4=神村学園)が松本選手を楽しみな後輩に挙げていました

そういうふうに期待されているというか評価していただいているのは嬉しいことですし、そういった期待を裏切らないように今まで以上の結果を残せるように頑張っていきたいです。


◇プロフィール◇

松本渉(まつもと・しょう)

生年月日/2000・7・27

星座/しし座

好きな教科/技術

嫌いな教科/数学 

芸能人で誰に似てるか/小峠英二(バイキング)と高校の時に言われていた

自慢したいこと/4歳の時に「さんまのからくりテレビ」にスーパー野球少年として出たこと

老後にやりたいこと/ゴルフ


~連続インタビュー一覧~

第1日目:杉本泰彦監督〜「主役は選手たち」日本一の野球部に〜

第2日目:小峰聡志外野手「やり残したことはない」〜副将が振り返る大学野球〜


第3日目:7季連続無失策だった男。最高の守備職人が語る未来 津田翔希内野手


第4日目:木村翔大内野手〜「存在感がある選手に」高みを目指し戦う〜


11月21日山下雅善投手


11月22日小林直輝内野手


11月23日河北将太投手


11月24日小川翔平内野手


11月25日村上頌樹投手


11月26日納大地外野手


11月27日松澤海渡投手


11月28日諏訪賢吉内野手


11月29日山崎基輝新主将


11月30日佐藤都志也捕手