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2020.12.16
硬式野球

[硬式野球] 〜異例の1年を乗り越え、強化の冬へ〜14日間連続インタビュー第12日目・佐々木俊輔外野手

未曾有の事態により、異例のシーズンとして迎えた秋季リーグ戦。チームは開幕5連敗と苦しみながらも、後半戦では3勝2敗。最終戦を勝利で飾り、今年の戦いを終えた。度重なる苦境に立ち向かい、乗り越えてきた選手たちは何を語るのか。14日間にわたって彼らの思いをお届けする。

 

 

 第12日目は、2年前の悔しさを晴らしリードオフマンとしてチームをけん引した佐々木俊輔外野手(営3=帝京)。今季の活躍を自信に新チームの主将へ。飛躍の今季を振り返るとともに、自身やチームの理想像について語った。(取材日・11月19日、聞き手=小林夏実)



ーーリーグ戦を振り返って

個人としては初めて最後まで出させていただいて、打率も東都3位という結果で終われたのは良かったかなと思っているんですけど…。チームとしては同率4位で実質最下位みたいな感じになってしまって、全然勝ちをつけられなかったのでそこは悔しいなと思っています。


ーー調子はいかがでしたか

オープン戦から調子が上がって、リーグ戦に入る前から調子良く臨めたので、それをリーグ戦期間中も落とすことなく戦えたのでよかったかなと思います。あまり落ちてきたなと思うことはなかったんですけど、最後の駒大戦あたりは少しヒット出すのに苦労したところではあります。


ーー最後2試合で打点がついていますが

そうですね。最後はチームの中でタイトルとかを気にしていて、そこまで打点0だったので打点稼がなきゃいけないなと意識はしてました。


ーー誰かに言われたりしましたか

松本(営2=龍谷大平安)とか木村(総3=霞ヶ浦)小口(法2=智弁学園)とかはみんなイジリじゃないですけどちょこちょこ言ってくるので(笑)。みんな打率高かったので首位打者争いとか気にしながらやっていて、みんなで言い合いみたいな形でした。


ーー打率が残せた要因は何ですか

今までそんなにリーグ戦で結果が出てなくて、そんなに結果にこだわってやってなかったので。今回も少し気にしてはいましたけど、試合中に結果を気にせず思い切ってできたっていうのはつながっているかなと思います。


ーー変えたことはありますか

バッティングフォームは個人練習を監督さんがのぞいてくれてアドバイスをいただいたので変えました。ちょうど変えたときにオープン戦で使っていただいて。それがちょうどよくはまって結果が出たことで自信がついて、リーグ戦にいい形で臨めたのかなとは思っています。


ーーどのように変えたのでしょうか

バットの振り方を振り下ろすイメージで振るように言われました。その分ボールを上から見られるようになったり、色々とボールの見方だったりが変わったので、それがいい方向につながったのかなと思っています。


ーー打順は2回変わりました

打順がうまくつながっていないっていうのがあったので、そろそろ変わるんじゃないかとは選手間同士で話してはいましたね。だから少しは打順変わるのかなと思ってました。


ーー1番と言われたときの心境は

1年生の時の春のリーグ戦に1番で出させてもらっていた時期があったんですけど、そのときに結果が出なくて。言われたときはやってやるぞ、というふうには思ったんですけど、ちょっと不安な気持ちも半々くらいでありました。


ーー1番になって意識に変化はありますか

あまり変えようというのはなくて、逆に初球からどんどん振って、少しでもチームが勢いづけばなというシンプルな考えでやってました。


ーーセンターを守る1年生とコミュニケーションは取れていましたか

オープン戦から外野陣で声を掛けてやるみたいなのを意識してやっていたので、守備位置を変える時とかも声掛けしてやってました。宮本(総1=大阪桐蔭)や橋本(総1=花咲徳栄)は向こうからも声を掛けてくれていい雰囲気というか。リーグ戦中も気にすることなく会話ができていたのかなと思います。


ーー4年生が引退されました

4年生はみんな優しくて、自分なんかは試合に出ている中でも課題が多く見られる選手だったんですけど、そこらへんを4年生は練習で指摘してくれたりして。今季結果が出た要因になってると思います。4年生に言われたことを見習って、今度は自分が後輩に気づいたことがあれば伝えて、しっかり指導していいチームを作れたらなと思います。


ーーよく話した4年生はいますか

4年生とは結構仲良いので…。外野の井奥さん(営4=東洋大姫路)だったり、途中から学生コーチにまわったけど山本さん(法4=作新学院)や納さん(総4=智弁学園)はよく話しました。キャプテンの基輝さん(山崎、営4=愛工大名電)は自分が調子良かったのでバッティング練習してても、イジリじゃないですけど「調子いいな」とか声をかけてもらったり。4年生は基本的に寮で会ったら、今まで結果が出てなかった分、「今日珍しくやったな」っていうふうに声を掛けてくれるので、全員ですね。



ーー主将はどのように決めましたか

杉本監督になってから代々話し合いで自分たちの代で決めるので。それで自分たちの代もやっぱりこの秋のリーグ戦で結果があるやつがいいっていうことになって。そこから自分と木村の名前が挙がって、そこで少し自分はやってみたいなというのがあったので自分からやってみたいと伝えました。


ーー他の選手の反応は

佐々木がやりたいんだったらやらせよう、みたいに言ってくれたのですんなり決まりました。


ーーリーグ戦で結果が出たのは大きいですか

そうですね。リーグ戦が始まる前までは自分も副キャプテンぐらいなれればいいなと思っていたので、結果が出たのが自分の中でモチベーションが上がったじゃないですけど、そういうふうになったのかなと思ってます。


ーーどのようなチームにしていきたいですか

やっぱり監督さんが今のチームのテーマとして「スマートなかっこいい野球部」っていうのを言っていてそれは自分も思うので、どこの野球ファンの方が見てくださっても、「東洋大学かっこいいな」と思われるように。当たり前のことを当たり前にできて、それができたら結果もついてくると思うので。そういう強いチームを作って行けたらなと思います。


ーー選手としての理想像はありますか

バッティングで言ったら吉田正尚選手(オリックス・バファローズ)とか、走塁だったら周東選手(福岡ソフトバンクホークス)だったり、この選手というよりはバッティングは、みたいにいろんな選手を見ています。


ーーご自身はどのようなタイプですか

体が強いことが自分の強みだと思っているので、そういう点でいうと柳田選手(福岡ソフトバンクホークス)のように、走れて長打も打ててという選手になりたいです。


ーーこの冬に取り組みたいことは何ですか

課題は、この秋にたくさん出たのでやっぱり送球面ですね。情けない送球をしてしまったのでそこを直したいなと思います。それと足が速いと思っているんですけど、盗塁が0だったので、盗塁の成功率を上げることができたらなと思います。走塁は数をやることも大事ですけどリードの大きさだったり、スタートの切り方を一から見直して自分でいろいろ追求していけたらなと思っています。


ーー主将としてラストイヤーに向けて

まずリーグ優勝ができるように。リーグ優勝ができたら日本一を目標にできるように強いチームを作り上げていけたらなと思います。



◇プロフィール◇

佐々木俊輔(ささき・しゅんすけ)

身長・体重/174㌢・75㌔

生年月日/1999・11・6

出身/東京都(区じゃないので、市なので田舎です)

好きな食べ物/甘いもの(最近は行ってないですけど寮の最寄りのコメダとか行ったり。1、2年生のオフの時は都心のパンケーキを食べに行ったりはしてました!)

好きなアーティスト/AAAだったりは聴きますね。あと菅田将暉とか聴いたりします。


~連続インタビュー一覧~

第1日目:「新たな1年に向けて」杉本泰彦監督

第2日目:「チームを勝たせられる捕手に」後藤聖基捕手

第3日目:「悔しさを晴らす2年目へ」野澤秀伍投手

第4日目:「試合ができることへの感謝」廣岡隆成捕手

第5日目:「目指すは走攻守全て揃った選手」〜3年目に向けた誓い〜小口仁太郎捕手

第6日目:「強い投手から打ってこそ意味がある」〜変化を恐れず進む〜松本渉外野手 

第7日目:「自分が一番に」〜ライバルとしのぎを削り飛躍の1年へ〜松澤海渡投手

第8日目:「凡事徹底」~覚悟を持って挑む~瀬川航騎内野手

第9日目:「チームをサポートできるように」〜力強い投球でチームの柱へ〜山内響投手

第10日目:「常に高みを目指して」〜真摯に野球に取り組む〜木村翔大内野手

第11日目:「信頼される投手に」〜ラストイヤーに懸ける思い〜大宮隆寛投手

12月17日 諏訪賢吉内野手

12月18日 山崎基輝捕手